
エミッションシールド - 静的ロッドシーリングシステム
スタンバイ時の排出ガスを防止

効果的に排出ガスをゼロに
従来のロッドシールやパッキングケースは、稼働中のコンプレッサー内でガスを密閉するように設計されています。しかしスタンバイ中は従来型パッキンでは、加圧されたガスがコンプレッサー外に漏れ出してしまいます。シリンダー、スナッパ―、熱交換器、配管、その他の補助装置に含まれるガスは、ブローや大気への緩やかな放出によって失われます。多くの場合、このガスはフレア燃焼されるのではなく、そのまま大気中に放出されており、潜在的な収益の損失であると同時に深刻な環境問題にもつながります。エミッションシールドを採用することで、このような排出ガスを効果的に解消することができます。

エミッションシールドの仕組み

エミッションシールド・パッキンはロッドに取り付けられ、装着後すぐにガスを完全に遮断します。
コンプレッサーが起動すると、摩擦によってピストンロッドとパッキングケースが熱くなります。この温度上昇により、スタンバイシールパッキンリング(SBS)が反応し、膨張してロッドから離れます。
コンプレッサーの運転中は、エミッションシールド・バルブが開いているため、エミッションシールド・ベントラインがパッキングリング/ケースから漏れ出すガスを排出します。パッキンケース内の従来のベントラインは常に開放されたままであり、バルブが誤作動した場合でも、パッキンケースからのガスを安全に排出できるよう保証されます。
コンプレッサーが停止すると、エミッションシールド・バルブが閉じます。数分以内にピストンロッドが冷え始め、スタンバイシールパッキンリングが収縮してロッドに密着し、強力なシールを形成します。この時、エミッションシールド・パッキン グシステムが作動し、ベントガスや漏洩排出を防止します。
コンプレッサーが再始動する直前に、エミッションシールド・バルブが開き、スタンバイシールパッキンリングにかかるシリンダー圧力を解放します。これにより、再始動から数分以内にスタンバイシールパッキンリングが膨張し、非作動状態となります。
主な優位点
ガス密閉型パッキングケース設計
カップ間の漏れをなくし、コンプレッサーシリンダーを無期限に加圧状態に保つことが可能
シングルピースタティックシールリング
パッキングケース内部やロッドとの接触部に、機械的な部品や可動部品がない
熱作動型スタティックシールリング
シールを作動するために必要な力(ガス圧力や油圧)が不要なため、高価な制御盤が不要
スプリング機構とフィードバック信号を備えた電動式エミッションシールドバルブ
24 VDCまたは110-240 VAC供給にて動作可能
スプリング機構とフィードバック信号を備えたモーター駆動式エミッションシールドバルブ
Class 1 Div.2 および ATEX Zone 2 認証取得済み
スプリング機構とフィードバック信号を備えたモーター駆動式エミッションシールドバルブ
フィードバック信号はシステムのモニタリングや診断に利用可能

